清掃スタッフのモチベーション 私のやりがいとは

清掃スタッフのモチベーションはどこに?夜間清掃員の私にやりがいはあるのか。人間は意味に生きる動物だという。夜間清掃スタッフとしてのやりがいについて振りかえってみた。

私が夜間専門の清掃スタッフとして働く今の現場(職場)の仕事はきつい。単純に加重労働を余儀なくされる現場だ。

詳細を話せばきりがないが、東京電力が下請け業者を駆使してかき集めた、放射能現場のスタッフの労働環境に近い、といえば嘘になるだろうか・・。形成された特異な雇用形態が、ものの見事に労働基準法無視の現場を継続させていることは確かである。

このような職場で働く私に仕事へのやりがいがあるのか?清掃スタッフとしてのモチベーションなど存在するのだろうか。

きつい仕事を延々と、ひたすら我慢しながら・・それだけでは、やはり、続くものではない。何度も辞めたくなったが、家族を養うという使命耐えた、ということもあるが、やはりそれだけではないと思う。

なんらかの、清掃スタッフとしてのモチベーションがあったに違いない。

まずは、私が就業した職場の背景部分を記します。

夜間清掃スタッフとして就業した経緯

ここ、大規模施設の夜間専門の清掃スタッフになって、もうまもなく丸3年になる。
実は、6年前までの4年間、やはり、同所で同じく、夜間清掃スタッフをしていた。
所属していた会社の現場施設からの撤退で、某私立大学の施設警備員として働くこと3年。

先輩上司の不祥事から、現場が消滅し、他の現場の受け入れ所も無かったことから、正社員待遇であった私も含め、現場の全員が解雇となった。

そのタイミングで、ここ、大規模施設での求人があり、まさかと思い応募したところ、面接会場には旧知のマネージャーが居り、経験者の私を知っていたことから即採用となった。まもなく解ったことだが、仕事がますますタイトになっていて、新人がすぐ辞める状況が続いていたのだ。

かつて現職であった頃も、年々、受注額が減額され、21人体勢の現場が17人へ、14人へ、さらには12人へと減らされ、同じクオリティを求められていたことを思い出した・・。

元々、夜間清掃の現場は、従業員どおしでの個人的繋がりは出来にくい風潮があったが、かつては、現場の清掃スタッフ全員が複数企業からの派遣であることから、個人的にも同僚をかばう風潮があったのだが、今回は1社のみで構成される清掃スタッフ達であり、慣れるまではかなりの「冷たさ」を感じた。

勤続数年から10年・15年の清掃スタッフがメインで、ベテランでもゆとりのない業務内容であり、何かあっても、実際のところ、庇う(かばう)ゆとりもない。これでは、新人が入っても、独り身の人は居つかない。

私が勤め始めてからも、年間数人×3年=十数人の新人を採用をしたが、その内残っているのは、私以外には2人といった状況。

復帰した私も、肉体労働のブランクと加齢が重なり、想像以上に精神的にも肉体的にもきつかった。

女性の清掃スタッフが増えていた。しばらく居てわかったことは、彼女達は皆、修羅場を潜り抜けて来た猛者であったこと。

私が復帰した時点で、3ヶ月前に入った、Sさんという、18歳の娘さんが居るという女性が居た。四苦八苦する私に、そっと、「とても全部なんか出来ませんよね」と声をかけてくれた。極めて「普通」の感覚を吐露されて「癒された」記憶が鮮明だ。それから1年後、彼女は、夜になると頭痛がするようになり、結局、辞めてしまった・・。

清掃スタッフとしてのモチベーションを振り返る

このような状況にあって、私の、清掃スタッフのモチベーション、そしてやりがいがどこにあったのだろう。

仕事に就いたばかりの頃は、とにかく職に就けたことに感謝していた。ほとんど就職活動もせずに就けたことに、何か不思議な縁も感じ、感謝を忘れかける自身を鼓舞していたことを思い出す。それが、当初のモチベーションでありやりがいであったと思う。

就業して一年後、さらにもう一つの現場の仕事が任された。中休みにトイレに行く時間も捻出できず、「とても全部は出来ない」旨を上司に言うと、「出来ないというのであれば辞めてもらうしかない」と言われた。

はなから中休みなど無い、という前提で仕事に取り組むうちに、中休みの時間を捻出できるようになった。陰で評価も若干は上がったもようで、達成感が高揚をもたらした記憶がある。

以前の経験からしても「とてもできない仕事」を達成したこと。それがモチベーションになったことは間違いない。

そういった中、ベテランは「仕事をカット」する技術に長けている。ズルイと思っていたのだが、全てがそうではないことに気がついた。たとえば、バキュームがけ(掃除機による清掃)。以前に清掃員であった頃にも十分に経験済みであったが、その頃は時間にかなりゆとりがあったのを思い出す。ところがここでは、限られた時間内での清掃範囲は各段に広い。

同じところをベテランがバキュームがけすると、私より10分から15分も早く終わり、しかも、キレイなのだ。

しかし、どうしたら早くキレイに出来るのか?掃除機のノズルの床面に対する角度が違う。前後のストロークの大きさが違う。無用に同じところをかけない。掃除機をかけていくコース取りが最短。等々、改善の余地が見えて来た。そしてやがて、5分、10分と清掃時間は短縮されていった・・。

たかが掃除機であるが、清掃員としての本当の使い方にここに至ってなんとか辿り着けたという思いが強かった。その思いは、「頑張って出来た」ということよりも、今一歩深いところの達成感であると思う。キツイ現場であったがための気付きであったのだ。

おそらく、通常の人であればすぐには「対応できない」領域に今いる自分自身。それが、今の自身のモチベーションであり、やりがいなのではないかと思っている。

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